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建築知識

⑤ 工事期間中確認事項

リフォーム工事を行う際にインスペクションは行ないますが、あくまでも解体前でわかる範囲が限られています。実際解体を始めると雨漏りの跡や、腐朽、シロアリ被害等があることもよくあります。腐朽とシロアリの被害は雨漏りや水漏れの原因と考えられることが多いので、今までの雨漏り・漏水の被害の事例を紹介します。

<雨水の侵入の事例>

  • 瓦屋根の棟の部分 瓦屋根の頂上にに積んである棟瓦、この瓦の漆喰がはがれていたり施工不良の場合による漏水。
  • 屋根の谷部分  入り組んだ瓦屋根の場合瓦と瓦の間に谷ができます。(水が集まる部分)以前は銅板やメッキの鉄板で行っていることがありました。その場合瓦の釉薬が雨に溶けたり、酸性雨の影響で落ちてきた水により銅板が解けて穴が開くという現象。そしてそこからの雨漏れ。
  • バルコニー  バルコニーの防水が傷んでいる場合や入口(サッシとの取り合い)部分の施工不良や防水の立ち上がり不足・入隅の施工不良からの漏水
  • バルコニー笠木 手摺が付いている場合その笠木と外壁との取り合い部分。 以前はコーキングのみの施工でコーキングが切れて雨水の侵入
  • 外壁の出隅部分の柱・土台 軒が出ていても出隅の部分は風雨にさらされやすい。そこで外壁のコーキング切れなどがあった場合や外壁からの雨水の侵入で出隅の柱・特に出隅の土台の小口側(小口は水を含みやすいため)の腐り。

<漏水箇所>

  • 在来浴室  在来浴室とはユニットバスでないタイル等を使った浴室 この浴室は今までほとんどがどこか、不朽やシロアリ被害がありました。特に注意が必要です。
  • キッチン  キッチンの場合シャワーホースの部分の収納タンクのオーバーフロー、排水部分のジョイント及びつまりによる漏水
  • 床下部分の給水・給湯のジョイント 施工不良によるものや経年変化によるものまたは建物が動いた場合におきる漏水

これ以外にも水を寄せる原因として

  • 床下の結露  湿気が多い床下におこります
  • 周囲の地盤より基礎の中の地盤が低い
  • 廻りが水田や山でその土地自体が湿気が多い場合

この様な原因が挙げられます。

しかし今の工事の施工方法はこのような雨漏り漏水に対応するため様々な商品が出てきています。その対策方法や商品を上げると

  • 谷の部分 カラーステンレス
  • バルコニー 金属防水 (ほかのFRP防水等もいいのですが建物の揺れにも金属防水はある程度追従するのでこちらをお勧めします)もしくは作らない
  • 窓回り・バルコニー笠木等、電気配線の貫通部  商品名 ウェザータイト
  • 出隅部分 透湿防水シートの重ね張りや土台まで防水シートをかける
  • 在来浴槽をやめユニットバスにする
  • キッチンは使い方やメンテナンスの徹底によることが重要かもしれません。
  • 給水・給湯配管はプッシュロック等による施工

以上の商品にしながら、かつ注意して施工することが大切です。

また建物に水を寄せるような敷地や状況も作らないようにしないといけないのですが、こちらは出来る方法として、周囲の地盤より基礎の中の地盤を上げ防湿フィルムやコンクリート打設を行う。周囲環境は変えられないことが多いので床下の状況だけでも改善が必要だと思います。できれば床下の防湿フィルムは防蟻の機能があるものを選ぶことをお勧めいたします。

またよく床下換気として送風装置を床下に設置してある所を見かけます。しかしこの機械は中には動いていなかったりしているものもったりします。この機械が床下についているから床下が乾いているとは言えないような気がします。

以上の様な点を解体が終了時に特に注意してできればお施主さん本人も立ち合いの元確認することをお勧めします。この時でないと長年住んできた家、これから住む家の状況が分からないと思います。家の状況を把握したうえで対応方法を決めることをお勧めいたします。

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