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建築知識

建物計画 客間

今回は建物計画 ~客間~ をお話いたします。

今まで多くの方とお話をしてきましたが、この客間としての位置づけと仕様についてバラエティーが多いのにびっくりします。

ここでの客間とは~お客様(親族含め家族以外の人)と接する場~としてお話いたします。想定されるのが親戚関係の集まり、友人の集まり、それと家庭訪問の対応場所です。

①和室続き間もしくは大広間で親戚関係が集まる場

②お客様を通す場 リビングなどの生活圏とは切り離して生活感が出ない場

③玄関からもリビングからも出入りでき時としてリビングの方で開放的にできる場

④リビングの一部を続き間としお客様がお泊りになったときに仕切れるような場(玄関からの出入りは必要ありません)

⑤リビングと一緒なので仕切りも何もなくてよい 子育てに役立つ広場(畳コーナー)

⑥リビングと兼ねるので必要ありません

 

①は親族が良く集まる本家(実家)と呼ばれるところが多いような気がします。②・③は共働き家族(最近は②の要望は少ないかなとも思います)④・⑤はお子様が小さな世帯という分け方になっているようです。そのなかでも一番多いのが③と④のリビングとつなげられるよう大きな開口をとり続き間にできる方法です。いつもは広げて使うか、閉じてコンパクトに使うかは住む方によって違いますが、いろんなバリエーションに対応できるのもこのパターンかと思います。

この部屋はいろんな考え方があるものの大体の方は畳のスペースとお考えの様です。

昔あった応接間という考えではなく、和室の延長的な考え方が多いように思われます。

そのためこの部屋に必然的についてくるのが仏間・神棚といったご先祖様を祀るためのスペースとなります。最近は様々な形の仏壇や神棚ができているので置く場所の自由度は増えました。そのため建てる前にどのくらいの大きさのものを設置するのか決めておいたほうが良いでしょう。基本仏壇・神棚が向く方向は南か、東向きとなります。これは拝む方向が北か西が良いとされているためです。神棚と仏壇とが向かい合わせになることだけは避けましょう。またこれらのスペースの上を人が踏まない様にしなければいけないので部屋を配置しないようにするか?もしくは押し入れにする等の配慮が必要です。

またこの客間で寝泊りがあることを考えると布団の収納を考えないといけません。布団は半間(90cm幅)だとシングル布団もきちんと入りません。有効で1m以上は欲しい所です。また通常2組の布団を入れることを考えると中段の位置を少し低めに設定し下側には別の収納が収まるように計画するといいでしょう。また布団はちゃんと乾かしてから入れることが大事ですがそうはいかないのも現実です。なるべく湿気のこもらない素材と通気も考慮した収納をお勧めします。

畳の種類は伝統的なイグサ畳・琉球畳これに加え最近では樹脂畳や和紙畳もよく使われます。

イグサ畳は国産と中国産があり安いのは中国産ですがkinocaでは国産のイグサを標準としています。琉球畳はイグサの種類が違い茎の断面が3角形をしています。通常のイグサより丈夫でフチなしの畳を作ることができます。

樹脂や和紙の畳はそれぞれの繊維を細くより、それを畳風に織って使います。通常のイグサより強度も強くカラーバリエーションが豊富なのも魅力です。中でも液体をこぼしても拭き取ればシミにならないという利点があります。

コストはイグサ畳(中国)<イグサ畳(国産)<樹脂畳<和紙畳<琉球畳 といった金額になります。

本格的な和室・床の間のしつらいについては次回お話いたします。

 

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