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№1-3基礎補強の種類について
前回地盤踏査についてをお話いたしましたが、その地盤調査によって地耐力不足が指摘され地盤補強工事が必要と判断された場合の対応方法についてお話いたします。
地盤改良が必要と判断された場合は多かれ少なかれ費用が発生すると思ってください。
まず基礎の種類によって地盤が必要な耐力は違います。ちなみに
〇 布基礎・・・長期支持耐力 30KN/㎡
〇 べた基礎・・・長期支持耐力 20KN/㎡
※国土交通省告示1347号 ただしこの地耐力があったとしても、不同沈下等がおこるなど判断された場合には補強が必要な場合があります。
となっておりべた基礎のほうが地耐力が10KN低くても直接基礎(補強なしの基礎)で可能です。しかし20KN/㎡を下回ると何らかの補強が必要です。
次に地盤補強の種類とおおよその費用をお話しします。(35坪程度の2階建てで費用を算出します)
〇 表層改良
地盤の弱いところが比較的浅い(2m以内)場合に採用されます。石灰系・セメント系の固化材をバックフォーで混ぜて改良を行います。施工中に固化材の飛散があるので施工中は注意が必要です。(特に石灰系)セメント系を使う場合後にも出てきますが六価クロムが含まれていないものを使用しましょう。
およそ40万円前後
〇 柱状改良
軟弱地盤が2mより深い位置にありその下には固い地盤がある場合に採用されます。ドリルで穴をあけドリルを引き抜きながらセメント系固化材を注入していきます。こちらも前回の表層改良と同様セメント系の固化材を使いますので六価クロムが使用されていないものを使用しましょう。基礎の下およそ2mピッチで施工していきます。
およそ80万円前後
〇 砕石パイル
柱状改良の一種ですがセメントの柱でなく砕石の柱で建物を支えています。この構法は水位が高い場合に採用されます。液状化にも強いとされていますが砕石の柱の形が崩れないよう注意して施工しなければいけません。砕石しか使用しませんので安全ですし、建て替え時地中を掘ることがあっても砕石なので撤去費用は掛からないです。
およそ100万円前後
〇小口鋼管杭
軟弱地盤で採用される構法です。柱状改良と同じく支持地盤まで鋼管を打ち込みます。本数も多く必要で費用がかかります。大型物件の鋼管杭と違い各施工グループで肉厚の薄い鋼管で認定をとっている構法です。本数を打つことで座屈がなくなり地盤全体で支える工法となっています。
およそ130万前後
〇摩擦杭
支持地盤がかなり深い場合(鋼管杭での施工が難しい場合)この構法を採用されます。摩擦杭はリブのものや構造も様々で施工者によって違うのでその都度お聞きください。私も今まで200件以上携わってきましたがこの構法は一度も採用したことがないためすみません費用についても?です。
以上地盤補強についてお話しました。金額は今までの施工金額で平屋等であれば基礎の面積が大きくなるので金額は高くなります。あくまで参考にしてください。
次は基礎に入りますが固い話ばかりだと私も疲れますので次は近況報告をさせていただきます。