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高性能新築住宅 の現状 とこれからのkinocaの断熱性能
古民家の改修を今行っているのでお話をしようと思いましたが、最近新築のお話をしておらず忘れられているのかなと思い、最近の施工物件から特徴をお話しようと思います。
今、建物の性能は以前に比べれば表示しているところが多くなったように思います。私が起業した時には近くの工務店にはなかったのですが、最近はちらほら見受けられます。ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが指標を示している団体としてHEAT20があります。HEAT20は「体感温度」に重きを置いているのが特徴です。そのグレードとしてG1・G2・G3があります。
G1 間欠暖房時でもおおむね10℃を下回らない 連続暖房時はおおむね13℃を下回らない 断熱性能
G2 間欠暖房時でもおおむね13℃を下回らない 連続暖房時はおおむね15℃を下回らない 断熱性能
G3 間欠暖房時でもおおむね15℃を下回らない 連続暖房時はおおむね16℃を下回らない 断熱性能
と定義されています。これを見るとあまり差がないのでG1でもいいだろうと考えられる人もいると思いますが住む人によって光熱費が大きく変わります。省エネに気を使われる家族は光熱費も抑えられますし、そうでない方はやはり光熱費も高くなります。ただその電気代を抑えるために冷暖房を使わないというのはナンセンスだと思うのです。最近の異常気象は夏場はエアコンを使用し室温を下げないと熱中症になりますし、冬場室温に寒暖差がある場合にはヒートショックになってしまします。こうなると光熱費以上に医療費やその後の後遺症に悩まされて健全な生活が出来ません。今kinocaではG2の性能を標準として出せるようにしています。(断熱性能基準ですが)ただ他社物件ですがG3の建物も施工済です。この建物の施工経験は大きかったです。注意点も多くありましたし、何せ施工手順・考え方がG1・G2とは大きく異なります。(G1は通常の断熱に高性能なサッシを入れれば取れる感覚・G2は高性能なサッシに加え高性能な断熱材を厚く入れればとれます。)G3は細かなところにも神経を使わないといけませんしコストと手間がより多くかかります。
ちなみに施工した建物の断熱材は
床:ネオマフォーム100mm+25mmカネライト 壁:セルロースファイバー120㎜+外断グラスウール100mm 屋根:セルロースファイバー300mm トリプルサッシで引違い扉なし
といった徹底具合です。これだけの性能を上げて施工したお客様の言葉を早く聞きたいところです。
ちなみにG1を標準にすると G2で30~40万程度 G3で100万を超える費用がかさむと思います。
ただ先程提示した温度差の性能ですが、同じような生活をしていても光熱費が変わってきます。G1からG2だとすると 月に2,000円変われば(これは私の感覚です。これ以上かもしれません)年間24,000 15年でほぼ元が取れる形になります。しかも体に感じるストレスが低減するといったメリット付きです。G3についてはもう少し情報の収集が必要です。取れればお話しようと思います。
今私たちが行っている全館空調についてはお客様からは非常に好評を得ているのですがG2の性能だと限界があり、どうしても光熱費が高くなってしまいます。特に夏場が厄介です。断熱性能と西日の対策が必要だと考えています。そのためG2よりも断熱性能を高くした G2.5を目指すべきかと考えています。
ここで発表します kinocaの新築の建物は今後G2.5 気密C値は0.3以下 こちらを標準にします。
今かなりコストが上がってしまい苦労はしていますがお客様が住まわれる家は何十年と快適に、しかもコストがかからない様に住んでいただかないといけないと思いこの提案をいたします。全館空調はこの断熱性能を入れることで少し変更も検討します。こちらはもう少し形が出来上がれば発表しようと思います。
それでは暑い夏の真っ盛りですが体調に気を付けて過ごしてください。