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内部建具 2
今回は内部建具の種類についてお話します。
建築業界では大きく2つに分けます。既製品の建具と造作建具です
〇既製品の建具 — 既製品の建具とは工場で同じ規格のもの(特寸の対応もある程度可能)を現場に搬入して取付を行う。デザインは既製品の種類の中から選びますがデザインは数多くあります。既製品の建具はプリント合板・ツキイタ合板で作られるものが多いですが、無垢材で仕上げられた商品もあります。
形状(開き・引き戸・2枚引き戸等)は様々なものがありますがデザインは変更がききません。
〇造作建具 — 採寸を行い現場ごとに行い作成します。デザインも一から考えるので自由度はありますが割高になる場合があります。障子や襖は造作建具になります。
一般的には既製品の建具の方がコストが安く、しかも吊り戸などの金具も機能(ゆっくりしまったり等の指爪防止)が付いたものとなっています。ただ納まりが決まっていますので大壁(柱が見えない納まり)での使用となってしまします。真壁(柱が見える納まり)となると既製品の建具は使うのは難しいです。そのため建具職人が寸法を採寸して手造りします。後はデザインをこうしたいや、他の家具や内装と統一感をもたせたい、特別な寸法で建具を作りたいときなど造作建具を使うようになります。
kinocaでは既製品の建具でも何種類かの建具を使い分けています。
最近はやりというかすっきりしたデザインでいうと天井まで建具があるものがあります(ハイドア)。これは建具の上に下がり壁がないのでスッキリします。ただ価格はやはり通常の高さ2.0mより高い2.4mあるのでその分お値段も高くなってしまいます。全部使うにはちょっと金額がはってしまうためリビング回りのみ使用し、それ以外は通常の高さの2.0mで提案する事も多くあります。特にリビング入り口は既製品でなく造作建具で提案することも多いいです。部屋と部屋を壁がない、全開口したいといわれると既製品だと変な壁が出来たりするため造作建具で提案します。
建具の注意点をお話します。建具は既製品・造作にしてもどうしても狂いがあります。狂いが多いのは
造作無垢材>既製品無垢材>造作フラッシュ>既製品フラッシュとなります。 (無垢材とは両面同じ木で組み合わさったもので一本で作ったものや集成で作ったものがあります。フラッシュドアとは心材を木もしくは紙で造り表面にプリント合板、合板、突板貼りの板を貼って仕上げたものです。)
既製品の方が反りにくいように工夫はしてあることが多いですが絶対狂わないということはありません。そのため戸の建具も吊り戸だと建具の上の金具で調整出来たり、開き戸だと丁番の所で調整出来たりとなっています。たいていの不具合はここで調整を取れば治ります。しかし金具がないもの(戸襖や襖や障子など)は部屋の湿度(漆喰などを塗った部屋とクロスの仕上げの部屋)が違うことによってドアが反ることもあります。
価格については
既製品無垢=造作無垢>造作フラッシュ>既製品フラッシュとなります
既製品の無垢の建具はピンからキリまであって、デザインがこった無垢材は高いものが多いですが集成材で作った無垢材は比較的使いやすい価格に抑えられています。使いたい木が決まっている場合には造作で作る事をお勧めします。
最近はフレキシブルな間取りを要望されることが多いので2枚・3枚引き戸を使ったりといろいろな建具の重要性も大きくなっています。特に真壁の際には個の建具のおさまりがその建物が綺麗に収まったかどうかの真価が問われます。kinocaでは真壁納まりにも対応して綺麗に納めることが出来ますので是非お問い合わせください。