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建築知識 お知らせ

№5-3 外装の選び方 ウッドデッキ編

リビングとお庭の間にウッドデッキを望まれる方が多くいらっしゃいます。かく私もほとんどの場合ウッドデッキを提案させていただきます。季節のいいときにはそこでくつろぎたいですもんね。でも梅雨があったり、花粉症の人がいたり、暑かったり寒かったりとなかなかウッドデッキでゆっくりできないのが現実ですが…

ウッドデッキはリビングから直接出れるよう計画し、外部と内部の中間域として位置づけます。日本の家には元来、縁側という庭と居間との中間領域でくつろぐ習慣がありました。現在は家の大きさや建物性能の向上により、縁側がすくなくなりその代わりとしてウッドデッキが使われているような気がします。

ウッドデッキといわれるように木製で作成されることが多いですが、今は木目調のアルミ部材や木くずを固めたものなど様々な素材のものが出てきたりしています。

そこで今回はウッドデッキに使われる様々な素材を比較してみます。

今まで打ち合わせをさせてきた方から 木で作るとメンテナンスが面倒では?またどれくらいの費用が掛かるの?どんな素材で作ったらいいの?メンテナンスの度合いは?など多くくの声をいただきました。そこでちょっと比較しながらお話をしようと思います。

 

まずよく使われる材料はおおきく分けて

天然木材・・・加工がしやすい木   SPF ・ レッドシダー ・杉 檜

固い木        セランガンバツ ・イタウバ ・イペ・ウリン

 

注入木材・・・SPFやスギ材の注入材 ・ 注入材の合板

擬木素材・・・木のくずを固めたもの ・ プラスチック製のもの

 

大きく分けてこのようなものがあります。

この中で一番メンテナンスがかからないものとして

① 天然木材固い木(イタウバ・ウリン・イペ)=注入材の合板  約30年程度

② 天然木材固い木(セランガンバツ)=注入木材 杉 =擬木  約10~15年程度

③ 擬木素材 =レッドシダー                 約8~10年程度

④ 杉・檜

⑤ SPF

という順番になると思います。

(あくまで個人的な意見も含まれます。メンテナンスしなくて放置した場合です)

また金額についてもほぼ上記の長く持つものが金額が高い順番になると思います。

次にそれぞれの特徴をお知らせいたします

天然木材固い木

こちらはそのままでも長期に持つため、デッキ材には向いていると思います。ただし木によってはささくれがおきます。そのため出る際には専用の履物が必要です。中には大きな割れも出てくることがあるので注意が必要です。また木のあくがが出てきて、建物の基礎についたりすることもありますのでその点はご理解が必要かと思います。色は落ちするものまた経年変化だと思い愉しむのも一つだと思います。

また木が固いため加工は非常に難しく製作には専門業者が必要だと思われます。ウリン等は下穴をあけるのさえひと苦労です。

注入木材・注入材の合板の場合

注入材も樹種はSPFはやめておいたほうがいいでしょう。杉等は注入方法によってはそのままでも、ある程度持つものもあると思います。最初から色がついているものもありますが不自然な色のものが多いので最初は塗装が必要かと思われます。また大きな割れ等がありますのでこちらも何かをはいて出られることをお勧めいたします。

注入材の合板は薄い単板を注入してそれを接着剤でくっつけています。そのためそりやささくれは非常に少なく幼稚園などにもつかわれている素材です。私も大阪港の加工場に伺いましたが港に使われている10年以上の注入材のデッキ。環境的には厳しい所でも表面以外は朽ちておらず丈夫なままであったので驚いたところです。

2つとも加工は比較的簡単なため一般の人も加工は比較的簡単かもしれません。それでも電動のこぎり等電動工具は必要です。

擬木

プラスチック製のもの・木の粉を接着剤で固めたもの等今いろいろな種類があります。ささくれや割れはほぼなく安全は使用できますが、木製に比べて熱くなりやすい傾向にありますので日陰に使うかこちらも履物をはくようにしましょう。部材の中には金属が入ったりしていることもあるので加工は専門業者がよろしいでしょう。

色は最初が一番よくだんだん色落ちをしていきます。長い目で見るとあまりお勧めしません。

レッドシダー

固い木材といわれる木よりは腐りやすいですが杉やヒノキよりは長持ちします。この材料は加工が容易なので日曜大工で行う際にはお勧めする材料です。

杉・檜・SPF

SPFはお勧めしません。シロアリも好んで食べますしメンテナンスを行ても朽ちるのは早いと思われます。(実際には使ったことがないのであいまいな表現になっています)杉やヒノキはメンテナンスを惜しまない方にはお勧めできるかもしれません。実際私の事務所のデッキやバルコニーは杉板を使用しています。こちらは乾燥材を使用して14年たちましたが朽ちているところはありません。その代わり2年に1度は「キシラデコール」を塗装しています。そのため今も丈夫なままです。床板材は最低36㎜くらいはあったほうがいいと思います。

 

2年に一度塗りますので、塗料代は結構かかります。また思い出として家族で塗装を行う行為を愉しむようにしましょう。今も私の家では子供たちと塗装を行っています。昨年は行っていないので今年は行なう年となっています。何事にも手をかけることによって愛着がわくと思いますよ。ちなみに下の写真が事務所のバルコニーです

まとめ

よってメンテナンス等自信がない方は最初にコストはかかりますが固い木を使い専用の履物を使用するか、そのまま出られたい方は注入材の合板をお勧めします。メンテナンスを行うよと言われる方は厚い杉板でキシラデコール塗り(最初に3度塗って一年後に一回その後は2年おきに一回)をお勧めします。

後施工方法ですがなるべく水をためないことが必要です。そのため水勾配を取るとともに木裏を表にして水がたまらないようにする工夫が必要かと思います。またビスも頭から打つとそこにも水が溜まりますので注意が必要です。

以上デッキについてでした。

 

 

 

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